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SNSでの情報収集にも熱心なオーナーさん。ムーチョくんの幸せのため、獣医師・中村先生に聞きたいこととは?(後編)

SNSでの情報収集にも熱心なオーナーさん。ムーチョくんの幸せのため、獣医師・中村先生に聞きたいこととは?(後編)

 
  • ムーチョ
  • 中村 篤史
      

「ペットのお悩み相談室」は、オーナーからの質問に獣医師が直接お答えするコーナー。毎回さまざまなオーナーゲストをお招きし、ペットとの暮らしについての心配事をお話ししていただきます。後編ではムーチョくんとのSNS投稿を中心に、バズった投稿は獣医師の先生からはどう見えるのか?前編同様、獣医師の中村篤史先生にお聞きしました。

プロフィール
ペキニーズのムーチョくん

ムーチョくん

Twitterで10.8万⼈のフォロワーをもつペキニーズのワンちゃん。その愛らしい画像にはほぼ毎回3,000以上の“いいね”が付き、1万“いいね”を超える投稿も少なくない。ステッカー・LINEスタンプ・ムーチョをプリントしたTシャツなどのグッズ販売も。Twitterの他にもYouTubeやInstagramでムーチョの⽇常を投稿中。
SNSアカウント:https://twitter.com/The_Mucho_World
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プロフィール
中村 篤史 先生

中村 篤史 先生

北⾥⼤学獣医学科卒業。2006年に東京⼤学附属動物医療センター、2008年に酪農学園⼤学附属動物病院(北海道)で研修医として勤務。2009年から⾼橋⽝猫病院での勤務医経験を経て、2011年にTRVA夜間救急動物医療センターの開院と共に院⻑ に就任。業務の傍ら講演活動も⾏い、2019年に⽇本獣医救急集中治療学会を設⽴し理事⻑を務めるなど、⽇本に動物の救命救急分野を根付かせようと尽⼒。現在はA’alda Japan株式会社のゼネラルマネージャーとして海外に拠点を置く。
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目次

SNSでバズったムーチョくんのポーズ。
獣医師からはどう見える?

笑顔を見せるペキニーズのムーチョくん

twitterアイコン

バズり写真1

テーブルにつかまる、ムーチョくん。腰への負担は大丈夫?

中村 篤史 先生中村先生

このムーチョくんの写真、私も拝見しました。元気いっぱいな様子でとても愛らしいですよね。

オーナーオーナー

ありがとうございます。ムーチョは写真の通り、よくこうやって何かにつかまって立ち上がることがあるんですよね。ですが、このポーズが腰への負担になってるんじゃないかと、不安なところがあって。

中村 篤史 先生中村先生

ムーチョくんに対してのきめ細やかな配慮が感じられます。本当にいろいろとペキニーズという犬種の情報を収集されているんですね。このムーチョくんの立ち上がる動作自体には問題はないと考えられますが、おっしゃる通りペキニーズは腰が長い犬種で、先天的に腰の骨が少し曲がっているので、腰への負担がかかりやすいという特徴があります。

机につかまって立っているペキニーズのムーチョくんTwitter投稿より引用:2022年5月15日分より引用

オーナーオーナー

やはり腰への負担には注意しなければならない犬種なのですね。どういったタイミングで腰に負担がかかるんですか?

中村 篤史 先生中村先生

そうですね、例えば階段の上り下りなどは、腰への負担が大きくなる可能性はありますね。また抱っこされているときの姿勢によっては腰に負担がかかるケースもあります。とはいえ、あまり神経質になって犬も人間もストレスを溜めるのは良くありませんから、シニアに近づいてきたタイミングなど、できる範囲で気をつけてあげてください。

twitterアイコン

バズり写真2

かじり木をくわえてポーズ。固いものは口に入れても大丈夫?

かじり木をくわえてポーズを決めるペキニーズのムーチョくんTwitter投稿より引用:2022年5月16日分より引用

中村 篤史 先生中村先生

この写真もかわいいですね。ちなみに口にくわえているのは何ですか?

オーナーオーナー

これはかじり木です。葉巻をくわえているようにも見えて、かわいくて思わず写真を撮っちゃいました。

中村 篤史 先生中村先生

かじり木自体には危険性はないのですが、ワンちゃんは思ったより簡単に歯が欠けたりすることもあるので、食べ物や歯磨きガムなどの固さには注意が必要です。夜間救急の現場でも欠けた歯を誤って飲み込んでしまったワンちゃんを診たことがありました。とはいえ、このムーチョくんの写真、無意識に顔がほころんじゃいますね。愛嬌があってとてもかわいいです。

オーナーオーナー

私もこの写真はすごく気に入ってるんです。ありがとうございます。口に入るものに関しては、特に注意して選んでいきます。

twitterアイコン

バズり写真3

かわいらしさ倍増の長い舌。短頭種の噂についても聞いてみました。

オーナーオーナー

この写真もお気に入りなんですが、ムーチョの舌の長さもちょっと気になっている点で。そもそもムーチョのような短頭種は、鼻が短いという骨格上の性質から、舌が長くなったという噂をWebやSNSで見たことがあるのですが、これって本当なんですか?

中村 篤史 先生中村先生

そうですね、その噂に関してはおそらく明確な根拠はないと思いますね。今までムーチョくんのような短頭種を何頭も診てきましたが、体感としてはむしろ舌が長い子の方が珍しいくらいですね。

舌は口の中に収まる際、のどの奥に収納されます。そのため舌が長いと、喉が閉塞しやすくなることが想像されます。つまり、呼吸の負担になる可能性があるということです。そういう意味では、暑い日の散歩などは体温上昇させないように注意してあげるといいですね。

長い舌を出しているペキニーズのムーチョくんTwitter投稿より引用:2022年3月16日分より引用

オーナーオーナー

そうなんですね。ちなみにムーチョは寝てるときにも舌が口の中におさまらず、起きたときにカピカピに乾燥していることが多いんです。舌癌などの怖いワードをたまに見たり聞いたりするのですが、舌が長いことで病気にかかりやすいなどのリスクはあるものですか?

中村 篤史 先生中村先生

メラノーマと呼ばれる口腔内腫瘍や扁平上皮癌など、たしかに口の中の病気はありますが、犬の舌に腫瘍ができるケースは非常に稀。舌の長さと舌癌の相関性が見られた例も私の知る限りはないので、現状のムーチョくんに関しては心配ないと考えられます。むしろ舌が長いことで、その色の変化に気づきやすいというメリットがあるので、ムーチョくんの舌から出ているサインを見逃さないことが重要と言えるかもしれません。貧血で舌が白くなっているときなど、舌が短い子より気づきやすい場合も多いはずです。

中村 篤史 先生

オーナーオーナー

たしかにそうですね。とりあえず舌が長いことで病気になりやすいという可能性は低そうで、安心しました。

twitterアイコン

バズり写真4

フサフサの毛並みのムーチョくん。寒いときに気をつけたいペットの行動とは?

上目遣いをするペキニーズのムーチョくんTwitter投稿より引用:2022年3月24日分より引用

中村 篤史 先生中村先生

この写真は冬場のムーチョくんですか?今までの写真より毛並みがフサフサしてる感じがしますね。

オーナーオーナー

そうなんです、冬場に撮った写真なんです。

中村 篤史 先生中村先生

なるほど、ちなみに冬場はペットがコタツに入ったり、床暖房の上で気持ちよさそうに寝ていたりするシーンがよく見られると思います。暑くなったらコタツから出たりして自分で移動するペットがほとんどだと思いますが、冬場も犬の呼吸には注意してください。体に熱がこもって脱水することもあるので、寒い季節だからと安心せず、こまめにペットの様子を見てあげるといいと思います。

オーナーオーナー

冬場でも脱水症状になることがあるんですね。アドバイスありがとうございます、これからもこまめにムーチョを観察していきます。

まとめ

ムーチョくんとのお悩み相談室、いかがだったでしょうか?ムーチョくんが幸せを感じる環境づくりにどこまでも一生懸命なオーナーさんの話を、笑顔で聞き入る中村先生が印象的だった今回の対談。SNSやWebを駆使して上手に情報を収集するオーナーさんに、中村先生が驚くシーンも。次回のゲストは一体誰になるのでしょうか?今後のお悩み相談室も、どうぞお楽しみに!

SNSでの情報収集にも熱心なオーナーさん。ムーチョくんの幸せのため、獣医師・中村先生に聞きたいこととは?(前編)

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