皮膚科認定医が教える!愛犬の“かわいいの作り方”【ドライング・保湿編】

皮膚科認定医が教える!愛犬の“かわいいの作り方”【ドライング・保湿編】

江角 真梨子
      

全2回でお届けする、「愛犬の“かわいいの作り方”」。後半の【ドライング・保湿編】では、病院併設のトリミングサロンならではのドライングや、保湿の重要性について詳しく解説していきます!お話を伺ったのは前回と同じく、日本獣医皮膚科学会認定医・江角真梨子先生。いつまでも愛犬にかわいくいてもらうために、欠かすことができない“シャンプー後のケア”について教えていただきました。

プロフィール

江角 真梨子 先生

日本大学獣医学科卒業後、一般動物病院勤務のかたわら、東京農工大学動物医療センター皮膚科研修医として皮膚科を学ぶ。その後、日本獣医皮膚科学会認定医を取得し、各地の動物病院の皮膚科診療に従事。日本コスメティック協会認定指導医でもあり、人のスキンケアにも精通している。年間約1,000頭以上の皮膚病の動物を診察するほか、獣医師・動物看護師・グルーマー向けに学術講演やセミナーを実施。様々な犬種や年齢の皮膚バリア機能を測定・データ取得をするための機材購入・研究費をクラウドファンディングで募集するなど、「犬のための正しいスキンケア文化」確立に精力的に取り組んでいる。

まずは病院併設トリミングサロンのドライング・保湿を動画でチェック!

①ドライング(乾かす)
専用ブロワーで水気を一気に飛ばし、ドライヤーで仕上げる!

ご自宅でシャンプーをすると、乾かすのに時間がかかるという声をよく聞きます。それは同時に、犬への負担が大きいということでもあるのです。病院併設のトリミングサロンでは、ブロワーという送風機を使って水気を飛ばします。ドライヤーの熱風は皮膚の乾燥や被毛の損傷を招く恐れがあるので、その使用時間を短縮するためでもあります。ブラッシングも含めて、手際よくドライングすることは、皮膚や被毛の健康のためにも大切なことで、そのためにトリマーさんたちは専用の道具とプロの技で、愛犬に寄り添ったケアをしてくれるんです。

江角先生が教える!プロのドライング・保湿のPoint

  • ●ブロワーやドライヤーを駆使した素早いドライングで、犬の負担を軽減。
  • ●ドライングの際も、ワンちゃんの表情や呼吸を見ながら全身をチェック!
  • ●ブラッシングで、もつれ毛や毛並みを整え、健康的でキレイな皮膚・被毛へ。
<おうちでケアする場合>

全身を拭くタオルは、マイクロファイバーなど吸水性の高いものがおすすめ。このときも皮膚や被毛を傷つけてしまうような“ゴシゴシ拭き”は禁物です!ドライヤーは冷風、または温風なら20センチ程離して使用してください。扇風機とドライヤーを併用すると時間短縮になりますよ。
またドライヤーを嫌がる子には無理をせず、自然乾燥も良しとしてくださいね。特に高齢犬や心疾患のあるワンちゃんには、長時間のドライヤーの使用は控えてください。

②保湿(スキンケア)
保湿はマスト。ワンちゃんの状態に合わせた保湿成分を。

しっかりと毛を乾かしてブラッシングを済ませたら、最後は「保湿」です。ワンちゃんの場合、セラミドやヒアルロン酸、オーツなどの保湿成分を含むローションタイプの保湿剤が主流ですが、トリミングサロンでは、犬種や状態に合わせて保湿剤を選び、用法・用量を使い分けます。また、毛が少なく乾燥しやすいところや、パサつきがあるところを重点的に保湿するなど、プロならではの知識や視点で、愛犬に合わせたケアを行ってくれます。
保湿剤選びやケアの仕方に迷っている方は、ぜひ病院併設のトリミングサロンに相談してみてください。

江角先生が教える!プロのドライング・保湿のPoint

  • ●アレルギーや肌疾患など、症状に適した成分の保湿剤を使用。
  • ●うちの子に合った、保湿剤選びやケアの仕方を相談できる!
  • ●病院併設のトリミングサロンなら、症状に応じて塗り薬などの処置もスムーズ。
<おうちでケアする場合>

ワンちゃんの保湿は、“保湿作用のある被毛に対して行う”のが基本。皮膚の潤いを保ち、疾患を防ぐためにも、保湿剤はたっぷり使ってあげてくださいね。
また、シャンプー後だけでなく、日常的に保湿してあげることも大切です。犬用のコートスプレーや保湿スプレーも取り入れると、乾燥や静電気から皮膚・被毛を守ることができます。

シャンプーは健康管理にも有効。
気になることは、迷わず病院併設のトリミングサロンに相談を。

ご自宅でも定期的なシャンプーは行ってほしいのですが、特に飼いはじめて最初のシャンプーはぜひ動物病院併設のトリミングサロンに足を運んでいただきたいのです。飼い主さんが不慣れなままシャンプーに挑戦すると、その不安な気持ちをワンちゃんも感じとり、シャンプー嫌いになってしまうことがあります。それは、とても残念なことですよね。
病院併設のトリミングサロンでは日々、様々な犬種、状態・個性のワンちゃんのシャンプーが行われており、シャンプーが嫌いな子に対しても、その加減やコツをよく熟知しています。また犬の状態に気を配りながら全身に触れるシャンプーは、健康チェックにもつながります。

Message for Pet Owner
江角真梨子先生からのメッセージ

皮膚疾患があるワンちゃんの皮膚トラブルをなるべく緩和させ、できるだけ長い時間を一緒にご家族と過ごせるようにサポートするのが、皮膚科認定医としての私の使命だと思っています。また皮膚病を入り口に他の病気を早期発見し、より健康に過ごせるようにしてあげたいのです。もちろん皮膚の治療の一番の目的は正常な状態に戻すことですが、例えば、皮膚の疾患が緩和した後に、さらにトリミングなどでかわいく仕上げてもらうと、飼い主さんは本当にうれしそうなんです。
そんなワンちゃんも、飼い主さんも笑顔になるお手伝いをするための活動の一つとして今年、様々な犬種や年齢の皮膚バリア機能を測定・データ取得するための研究費をクラウドファンディングで募りました。集まった資金は、機材購入やデータ協力者の募集などに活用し、将来的には犬のスキンケア文化を浸透させることにつなげたいと考えています。
シャンプーをして清潔さを保つことは、ワンちゃんの健康と尊厳を守ることにつながります。シャンプーのノウハウを豊富に持っている病院やトリミングサロンをぜひ積極的に頼って、ワンちゃんに毎日「かわいいね!」と伝えていきましょう。

江角先生のクラウドファンディング概要

「犬の皮膚に関する基礎研究を通して、犬のスキンケア文化を浸透させたい!」プロジェクトとして、2021年4月に募集開始。約1ヶ月で、目標額を上回る1,512,980円の資金を集めて終了。2021年11月現在、データ収集を経て、学会発表へ向けた準備を進めている。
https://camp-fire.jp/projects/view/408034

トリミングサロンに定期的に通うことの大切さやシャンプーとの向き合い方をご紹介!皮膚科認定医が教える!愛犬の“かわいいの作り方”【シャンプー・トリートメント編】

取材協力:ウェルネスサロンcocoe 美容サロン

日本動物医療センターグループ本院内のウェルネスサロンcocoeにて、「美しく健康に長生きする」をモットーに掲げ、医療と美容のトータルサポートを展開。健康増進のためのプランと美容メニューをパッケージ・定額制で提供している。

 
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