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家でも病院でも猫・猫・猫。 5頭の愛猫に囲まれる、木村先生の幸せな毎日

家でも病院でも猫・猫・猫。 5頭の愛猫に囲まれる、木村先生の幸せな毎日

木村 奈美
      

本企画「Vet’s Cats~獣医の猫の飼い方~」では、猫を飼っている獣医師に取材。実際に自宅でどのように飼われているのか、また、動物のプロとしてどのような注意をしているのかを伺います。
今回取材したのは、常時5頭以上の猫と暮らしてきたという、むさし小金井キャットクリニックねこの病院院長の木村奈美先生。「たくさんの猫と一緒に幸せに暮らすコツ」や、病院と家を行き来する猫たちの自由気ままな暮らしぶりについてお話を伺いました!

プロフィール

木村 奈美 先生

むさし小金井キャットクリニックねこの病院院長。幼少期からの生き物好き。実家でも犬を飼っていたこともあり、獣医学の道へ進む。日本獣医皮膚科学会、日本小動物歯科研究会、日本獣医動物行動研究会所属。
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目次

いつも視界に猫がいてほしい。だから、たくさんの猫と一緒に暮らしています。

まずは、現在一緒に暮らしている猫たちについて教えてください。

今は飼っているのは家に3頭、病院に2頭、合計5頭の猫たちです。
まず家で暮らす猫たちから紹介すると、一番年上なのが18才の「あげたま」(雑種・メス)です。この「あげたま」と家でよくケンカをする間柄なのが6才の「ときたま」(雑種・メス)。家と病院を行き来しているのが16才の「あわたま」(ペルシャ・オス)です。あわたまは糖尿病を患っているので治療のために毎日病院通いをしています。

あげたま(18才・メス)猫が好きじゃない。人は好きで膝にのって来るタイプ。かつて勤務していた病院に迷い猫としてやってきた。

ときたま(6才・メス)猫見知り有。木村家の長女と仲良し。患者さん宅で誕生し、譲り受けた。

あわたま(16才・オス)孤高の猫。女の人と犬は好き。患者さん宅で誕生し、譲り受けた。糖尿病を患っているので病院と家を毎日行き来している。

そして、病院で飼っているのが、よく待合室でくつろいでいる「ごまたま」5才(ブリティッシュショートヘア・メス)と、裏のケージにいて人前には出てこない2才の「もちたま」(スコティッシュフォールド・メス)。この2頭は病院の奥の部屋に自分のケージがあるので、昼も夜も病院で暮らしています。それぞれ、迷い猫として病院にやってきたり、患者さんの家で生まれたり、ブリーダーさんやペットショップさんから譲り受けたり、様々な事情があってうちにやってきました。みんなかわいいうちのコ達です。

ごまたま(5才・メス)猫にはすぐにシャーと威嚇。人が大好き。特におじさまが好き。知人から譲り受けた。うちに来るまでに、お母さん猫として3回ほど出産経験あり。

もちたま(2才・メス) 猫も人もあまり気にしないタイプ。若くしてと骨軟骨異形成症と診断され、ペットショップから譲り受けた。

どのようなきっかけで、猫を飼うようになったのですか?

猫を飼い始めるきっかけは、目の前で子猫が車にひかれる事故に遭遇したことです。
すぐに駆け寄って、車を運転していた女性と一緒に子猫を病院に連れて行きました。子猫は大腿骨を骨折していて、幸い命は助かったのですが誰かがお世話をしなくてはならず。その女性は猫が飼えないというので、じゃあ、私が引き取りますと言って家に連れて帰りました。実家は犬を飼っていて、猫を飼うことに反対をされたので「引き取ってくれる人を探す」と言って、一時的に家においてもらうことに。でも、次第にそのコは家族に打ち解けていって皆に可愛がられるようになり、結局、我が家のネコになりました。

そこからどのようにして、猫が増えていったのですか?

本当に、いつの間にか増えていったんです。はじめて飼った猫は実家でそのまま暮らし、私は家を出たのですが、勤めていた病院から猫を引き取ったり、2頭も3頭も変わらないからと友人から譲り受けたりして、だんだんと増えていって。いつの間にか猫に囲まれて暮らすことができるようになりました。今では、いつも視界のどこかに猫がいてくれないと落ち着かないほど、とにかくずっと猫と一緒に生活しています。

つかず離れず、ほどよい距離感で。自由に過ごす猫と先生のくらし方

病院の猫たちと家の猫たちは、普段、どのような暮らし方をしているのですか?

今、病院で暮らしている猫は2頭だけですが、病院の中は基本的に自由に動くことができるようにしています。猫が入ってはいけない場所はないので、「ごまたま」は好きな場所で寝て、患者さんと触れ合ったり、自分のケージでくつろいだり、気ままに過ごしていますね。待合室のソファーで「ごまたま」が眠っていれば、お客様がそっと避けて座ってくれたりして、皆さんから可愛がってもらっています。
「もちたま」は基本的に病院のバックヤードにいる、お客様からは隠れた存在の猫です。元気にジャンプしたりしているものの、ほぼお客様とは触れ合ったことがないですね。休憩時間には、たまにほかの部屋を散歩したりもしています。

待合室で訪れた人に挨拶するご機嫌な看板猫、ごまたま。

家にいる3頭はソロで活動していることが多いです。一番若い「ときたま」は長女ととても仲がよく、長女の部屋に入りびたっているので、あまり出てこないですね。
「あげたま」と「あわたま」の2頭も好きな場所で過ごし、気分によっては眠る時間に枕元で待っていてくれたり、膝の上にのってきてくれたりします。

先生宅、絶妙な距離感でくつろぐ愛猫たち。

猫にとって快適な空間を作るために工夫していることなどはありますか?

大人気の段ボール箱は予約制となっています。

病院でも家でも、好きなように、好きな場所に行けるようにしています。そうすると、猫たちが勝手に快適な場所を見つけてきていますね。少し高さのある棚や、吹き抜けの柱の上でくつろいでいたり、眺めがよい場所で外を観察していたり。 猫の好きそうな段ボール箱を床に置いておくと、いつの間にか人気のスペースになっていることもあります。家具や置物などを猫が触っても危険がないようにして、あとは彼らにお任せしている感じでしょうか。

どのくらいのスペースがあれば、複数の猫がストレスなく過ごせるのでしょうか?

今のうちの状況であれば、理想は1頭1部屋だと思います。気が合わない相手とずっと一緒にいるのは人間も嫌ですよね。猫も同じように好き嫌いや、今は1頭になりたいなどの気分があるので、それを叶えてあげるには1部屋がベストです。 とはいえ、そうもいかないというときは、隠れ場所を用意するなどそれぞれ空間を作って、自分のペースで過ごせる場所を作ってあげるといいと思います。気の合う猫たちなら、身を寄せ合い「ねこ玉」になって眠ったりするので、スペースはそこまで必要ありません。猫たちの関係性次第ということですね。

先生宅、吹き抜けの上から階下を見下ろす愛猫。

猫たちの食事はどうしているのですか?

食事は、「ちょうだい」とやってくるコから用意して順番にあげます。だいたい食いしん坊から来るので、食べ終わった後に他のコのごはんを横取りしないよう注意しています。食器は、高齢の猫たちは少し高さのあるものを使い、お年の子は高さのある食器を使ってます。食いしん坊で早食いの「ごまたま」の食器だけは早食い防止用の器にしています。変わった形をしていますが、フードの取り出しに時間がかかるので、とても効果的なんですよ。

早食い防止用の器。

猫を危険から守るために気をつけていることはありますか?

柵などを設置せず自由に行動させているので、玄関からの飛び出しには十分注意しています。それから家の中では、猫達を驚かせないように大きな音や、大きな声は出さないようにしていますね。聴覚障害のあるコの様子を見ていると、静寂の中で過ごしている彼らの日々は、本当に穏やかで驚きます。音がどれだけ猫にとってストレスになっているのかを改めて感じましたね。

Point木村先生流。たくさんの猫と幸せに暮らすコツ

  • 1. 行きたい場所に好きに行くことのできる環境をつくる。
  • 2. 個々のスペースを十分確保。隠れ場所にできる場所も作るようにしておく。
  • 3. 大きな音や声をたてないように気をつける。

One Pointアドバイス

猫が自分らしくいられる場所を作るのが〇。音に敏感な猫たちが驚かないように、大きな声や音を立てないようにちょっとだけ注意してあげるといいですよ。

猫をどこかに連れて行きたいときは、“悟られず” 準備をすることが大切です

たくさんの猫たちと暮らすことは、楽しそうな半面、大変な部分もありそうです。

そうですね。投薬やトイレなどお世話も多くなるのは確かなので、7頭以上は飼わないようにしています。

7頭も、ずいぶん多いように感じます。(笑)

たまに家を長期で空けるときに、全ての猫を病院に預けたりするのですが、一堂に会すると確かに「多いなぁ」と思うこともあります。(笑)でも2頭だと全然足りないんですよ。猫が見えない瞬間があると、なんだか落ち着かなくなってしまうんです。

あわたまちゃんは、毎日、病気治療のために病院と家を移動しているとのことですが、移動をスムーズにするコツはありますか?

「あわたま」は家と病院の往復に慣れてはいますが、やはり捕まえてキャリーバッグに入れるのは一筋縄ではいきません。病院につれていく時などは、綿密な計画を立てて、1時間前から準備する必要がありますね。うちでは、出かける数時間前から「今日は、A(エー・あわたまの意味)をB(ビー・病院の意味)に連れていきます」などと暗号を使って家族と会話し、猫に悟られないように気をつけています。そして、捕まえる前は対象猫と目を合わさずにさりげなく過ごし、通りすぎざまにさっとキャッチ。勘のいい彼らに、いかに気づかれないかがポイントです。ちなみに順番は、一番警戒心の強い、嫌がりそうなコからスタートを。簡単に捕まえられそうなコから捕まえてしまうと、一番警戒心の強いコは隠れてしまい、もう出てきてくれません。

Point木村先生流。猫を連れ出したい時の作戦

  • 1. 1時間前から準備、暗号で会話を。
  • 2. 悟られないよう、前ブレなくさっとキャッチ。
  • 3. 一番つかまりにくいコからキャリーバッグに入れる。

One Pointアドバイス

捕まえたいという気持ちが前に出てはダメ。そつなく過ごし、通りすぎざまにさっとキャッチする感じで。時間は余裕をみて1時間前から準備を。

ありがとうございました。最後に猫のオーナーの皆さんへメッセージをお願いします。

猫の魅力は、やはり絶妙な距離の取り方にあるのかなと私は思っています。近づいて来たと思えば、さっと離れていく。あの心地よい距離感に私は何年経っても心を揺さぶられています。猫と暮らし、猫の診察をし、ずっと猫に触れ合って生きてきましたが、今も、診察に来た猫がスリッと近寄ってくれたら本当に嬉しいし、気まぐれにうちのコが膝にのってくると悶絶します。皆さんもぜひ、猫との生活を楽しんでくださいね。

 
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