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【獣医師インタビュー】父から受け継いだ獣医の道。溝口先生がめざすチーム医療と挑戦できる病院づくりとは?②

【獣医師インタビュー】父から受け継いだ獣医の道。溝口先生がめざすチーム医療と挑戦できる病院づくりとは?②

 
溝口 俊太
はとがや動物病院
250HugQ
      

目次

獣医師、看護師、一人ひとりが常に学びながら成長できる病院でありたい。

ワラビー動物病院グループの教育制度を説明する獣医師の溝口先生

それぞれの獣医師の得意分野を磨くために、先生の病院では、教育研修制度も充実されていますね。

一人ひとりの獣医師がそれぞれの専門性や得意分野を磨くことは、チーム医療の質の向上につながります。そのために学会研修やセミナーへの参加を病院が積極的にサポートするなど、日々、知識や技術をアップデートして成長できるような研修制度を整えています。日々の診療を行いながら、常に勉強して研鑽を続けることも、獣医師の仕事の醍醐味ですから。

先生の病院では獣医師だけでなく、看護師の学びの機会もサポートされています。

獣医師は専門分野や得意分野によって様々なセミナーなどがあり学ぶ機会は多いのですが、なかなか看護師さんは個々の得意分野や興味を伸ばすチャンスが少ない。私は看護師さんたちにも、チームの一員としてやりがいと責任を持って仕事を続けてもらいたいので、それぞれの目標に合わせた研修セミナーや勉強会への参加を病院がサポートしています。

獣医師・溝口先生の膝の上に乗る、ワラビー動物病院グループの病院猫

教育システムや研修サポートなどの体制を整えたことで、皆さんに変化はありましたか?

自分の目標を持ち、やりがいを感じながら働いてもらえているのが、うれしい変化ですね。看護師さんが自分の得意分野を生かし、歯の衛生指導や皮膚科のスキンケア、シャンプー指導、リハビリテーションなどを担当することで、飼い主さんとのつながりや信頼関係が生まれ、名前で呼んでもらえるようになったと喜ぶスタッフは多いです。子犬のしつけ教室も興味を持ったスタッフが中心となり、外部の先生に指導してもらいながらはじまったサービスで、今では獣医師より受付や看護師になついている子も多いです(笑)
やはり周りから信頼されて、任されることで責任感も生まれます。獣医師も看護師も、一人ひとりが働きがいを感じて、日々、成長できる病院でありたいですね。

スタッフが"挑戦できる病院"であるために、リフレッシュ休暇や子育て休暇も導入。

「使命感をもってどうぶつの命を守る」と「スタッフが安心して働けて目標に向かってチャレンジできる会社」という病院のビジョンは、どのようなお考えから?

病院猫を抱きながら、ワラビー動物病院グループのビジョンを説明する獣医師の溝口先生

オーナーさんの気持ちに寄り添う医療は父親から受け継いだ病院の理念で、私の代では時代のニーズに対応した医療の質・技術・サービスを高めていくことが大事だと思っています。そのためには、この病院で働くすべてのスタッフが、医療の新しい可能性、自分自身の目標に積極的にチャレンジできる環境づくりが大切ではないかと。教育サポートや休暇制度など新しい取り組みを取り入れることで、みんなが気持ちよく、働きやすい、風通しのいい医療現場をつくりたいですね。

長期休暇が取りにくい医療現場で、リフレッシュ休暇や育児休暇などもスタートされていますね。

獣医師、動物病院の仕事で長期休暇というのは確かに難しいですよね。私も、父親が休んでいるところは見たことがなく、獣医療に携わる以上、休みが取れないのは当たり前という風潮がありますから。リフレッシュ休暇は1年前にスタートしましたが、僕自身、当初はうまくいくかどうか心配でしたが、スタッフ全員が協力してシフトを調整することで、みんな順調に休暇が取れています。
父の代から産休制度はありましたが、復職することが難しく退社する人が多かったのですが、休みを取ることが当たり前になるようスタッフ全員で、お互いをサポートし合える仕組みをつくることで、長く勤めてくれる人が増えてきています。男性の子育て休暇の取得も積極的に進めていて、これまでに4名が取得しています。第一号は、昨年、第三子が生まれたときに取得した私です(笑)

動物の命を守る獣医師として、思いやりと共感を大切に。
最良の治療を提案すること。

壁際で正面を見つめる獣医師の溝口先生

獣医師として溝口先生が、普段の診療で大切にしていることはありますか?

動物病院に来られる飼い主さんは、皆さん不安な想いを抱えておられます。診療では、そんな不安や心配をていねいに聞き出すことに心を砕いています。飼い主さんとのコミュニケーションで大事なことは、相手の想いに共感し、理解すること。飼い主さんの要望をしっかりくみ取った上で、その方にとって最良の治療を提案することを心がけています。

日々の診察診療以外に、保護動物の去勢手術などの活動にも力を入れられています。

保護動物の取り組みは父の代から続いていて、動物たちの命を守ることは獣医師の使命として、僕たちも積極的に取り組んでいます。スタッフの提案ではじめたTNR※地域猫活動のための不妊去勢手術は年間100件以上、無料で行っています。不幸な動物を一匹でも減らすために、動物病院が果たす役割はとても大きいので、これからも力を注いでいきたいと思います。

※TNRとは、Trap(捕獲する)、Neuter(不妊去勢手術する)、Return(元の場所に戻す)の略語。野良猫に対する保護活動の1つで、地域猫のTNR活動は猫の殺処分を減らすのに最も有効な手段と考えられています。

獣医師・溝口先生に首を撫でられる病院猫

最後にオーナーさんへのメッセージをお願いします。

動物病院はペットが病気になって初めて来られる方が多いのですが、症状が出てからでは治療の選択肢も限られ、手遅れになるケースも少なくありません。愛する動物の健康を見守るという意味で、もっと動物病院を活用してもらえたらと思います。
そのために病院で力を入れているのが健康診断です。実際、飼い主さんも気づいていなかった病気や普段の診察では見つからなかった体の中の異変が見つかるケースはとても多いです。早期発見・早期治療のために、ぜひ健康診断を習慣づけてもらいたいですね。

はとがや動物病院の外観(左)/はとがや動物病院の待合室(右)・はとがや動物病院 埼玉県川口市坂下町3丁目31番15号 ・ワラビー動物病院 ・どうぶつ園通りの動物病院

よつや動物病院の和田先生のバトンへの回答

和田先生和田先生

Q1. 父上も臨床獣医師で、その背中を追い続ける溝口先生ですが、なぜ後を継ごうと思われたのですか? 私も子どもがいるので参考にしたいです。

溝口 俊太 先生溝口先生

日常的に獣医師の父の仕事を見て育った私にとって、「獣医師になる」ことは、「病院を継ぐ」ということだったような気がします。実際に獣医師として働きはじめて、日々の診療、病院運営、スタッフの育成など、こんなに大変なことを父はやっていたのか、と。父が背負ってきた役割の大きさを知ることで、次は自分がその役割を果たさなければと、自然と病院を継ぐ決意が固まりました。

和田先生和田先生

Q2. 父上の代から勤めていた病院スタッフとはどのように接していたのか、良好な関係を築くコミュニケーションの秘訣があれば教えてください。

溝口 俊太 先生溝口先生

父親の代から働いてくれているスタッフは、私が子どもの頃から病院にいた方なので、私より知識も経験もはるかに上。患者さんのこと、病院のこと、本当によくわかっておられるので、信頼してお任せするのが、お互いうまくいく秘訣かもしれないですね。

和田先生和田先生

Q3. 臨床獣医師の奥さまと夫婦円満でいられるコツは?

溝口 俊太 先生溝口先生

専門分野が違うので、あまり意見がぶつかることはなく、違う角度からアドバイスし合えるのは夫婦同業のいいところですね。とはいえ、いちばんは仕事の話は家庭に持ち込まないことが、家庭円満の鉄則ですかね(苦笑)

柏メルビー動物病院・竹内猛先生へのバトン

Q1. 竹内先生は外科手術だけでなくエキゾチック動物の診療など、得意とする分野が幅広くすごいなと思います。どのようにして自分自身の得意な分野を磨いていったのか知りたいです。
Q2. 外科手術の技術などを活かして複数の病院でのアドバイザーや勤務医などをされていたと思いますが、自身で開業という選択肢を選んだ理由やキッカケが知りたいです。

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