「幸せに天寿をまっとうしてほしい」ミキ亜生さんが獣医師に聞きたい、“一緒に暮らす仲間(猫)たち” のこと ①

「幸せに天寿をまっとうしてほしい」ミキ亜生さんが獣医師に聞きたい、“一緒に暮らす仲間(猫)たち” のこと ①

  • ミキ亜生
  • 中村 篤史
      

「猫のお悩み相談室」は、猫オーナーからの質問に獣医師が直接お答えするコーナーです。毎回さまざまなオーナーゲストをお招きし、愛猫との暮らしについてのさまざまなお悩みを相談していただきます。
第2回のゲストは、漫才コンビ「ミキ」の亜生さん。現在は5匹の猫のオーナーであり、これまでたくさんの猫を引き取り、保護猫活動にも精力的に取り組まれています。亜生さんからの質問に回答していただくのは、TRVA夜間救急動物医療センター院長の中村篤史先生。実は、飼い猫の緊急事態に中村先生の病院に駆け込んだ経験があるのだという亜生さん。今日は信頼を寄せる中村先生に、日ごろから抱える飼い猫のおニャやみ(!?)について聞いていきました。

プロフィール

ミキ亜生さん

兄弟漫才コンビ「ミキ」の弟でボケ担当。吉本興業所属。京都府京都市出身。趣味はサッカーと釣り。2015年に偶然生まれたばかりの猫を拾ったことをきっかけに猫の魅力に目覚める。以降、捨てられている猫などを保護し続け、約40匹の猫を育てた経験を持つ、根っからの猫好き芸人に。現在は、助六、銀次郎、藤、兆猛(ちょうもう)、丹猛(たんもう)の5匹の保護猫と暮らす。

Twitter https://twitter.com/mikiasei
Instagram https://www.instagram.com/aseihurricane/
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助六(すけろく)ちゃん

MIX、6歳、メス。2015年、亜生さんに偶然拾われる。性格はとにかく1匹が好き。亜生さんしか触れない。ツンデレのツンだけで、デレはほぼなし。

銀次郎(ぎんじろう)くん

MIX、6歳、オス。助六ちゃんを拾った2か月後、マンホールの中から救けた3匹のうち唯一助かった子。下の子の世話も焼く優しい性格で、亜生さんと一緒に眠るほど懐いている。

藤(ふじ)ちゃん

MIX、3歳、メス。大阪の後輩から「猫を拾ったけど、僕、猫アレルギーなんです」と連絡があり引き取った子。抱っこが嫌いだが、都合のいい時だけ抱っこさせてくれる魔性の女。

兆猛(ちょうもう)くん・丹猛(たんもう)くん

どちらもMIX、1歳、オス。コロナの自粛期間中に釣り仲間から「段ボールに猫がいる」と連絡が来て引き取った子たち。2匹ともやんちゃ。ちょっと落ち着いてほしい。

プロフィール

中村 篤史 先生

広島県広島市生まれ。北里大学獣医学科卒業。2006年に東京大学附属動物医療センター、2008年に酪農学園大学附属動物病院(北海道)で研修医として勤務。その後、勤務医経験を経て、2011年にTRVA夜間救急動物医療センターの開院とともに院長に就任。業務の傍ら講演活動も精力的に行い、2019年には日本獣医救急集中治療学会の設立に参加し理事長を務めるなど、日本に動物の救命救急分野を根付かせようと尽力している。2021年、TBS『情熱大陸』に出演。
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「もぐら?ネズミ?」わけもわからず拾った動物、それが助六との出会いでした

中村先生

おひさしぶりです。お元気でしたか? 今日は、日ごろの猫ちゃんたちのお悩みをお話しいただくのですが、まずは、猫にそれほど興味がなかった亜生さんが、どうして保護猫活動を始めたのか。そのきっかけについて教えていただけますか。僕も聞いたことがないので知りたいです。

亜生さん

助六を拾ったのがきっかけです。2015年のことですね。目も開いてないし、爪も出っぱなしで、最初は正体がわからなかったんですよ。哺乳類なんかな……くらいの感じで。その後、近所のおばちゃんに猫の赤ちゃんだと教わって「これ猫なんか!」とようやく理解できました。

中村先生

いったいどこでどんなふうに拾ったんですか。

亜生さん

大阪にいた頃の話なんですが、歩いていたら駐車場のブロック塀と民家の間から「ぴいぴい」と鳴き声が聞こえてきたんです。放っておくわけにもいかないし、なんとか取り出してみたら、小さい何かが出てきた(笑)。小さすぎて「もぐらか? ネズミか?」と最初は思いましたね。

中村先生

そのままだったら亡くなっていた可能性が高いですね。猫は一度に複数匹を産みますから、周囲に他の子猫がいなかったとしたら、その子だけ置いて行かれたのかもしれません。

亜生さん

なんで置いて行かれるんですか。

中村先生

真相はわからないですが、自然界では生命力の弱い子は置いて行かれることもよくあるんです。

亜生さん

だからか! 助六だけちょっと体が弱いんですよ。

中村先生

母猫が「これはもう亜生さんに頼むしかない!」と置いて行ったのかもしれませんね(笑)。亜生さんが拾ってあげたから助かったんだと思います。そこから保護猫活動が始まったんですね。

(写真Instagramより)亜生さんに拾われて2週間、まだ2時間おきにミルクをもらっていた頃の「助六ちゃん」

亜生さん

助六から始まって、大阪にいた頃は「猫拾ったから預かってくれへん?」と、知り合いからしょっちゅう連絡がきて、たくさん引き取りました。ミルクをあげる時期が大変なので、ミルクを卒業してカリカリが食べられるようになったら、知り合いに譲っていましたね。これまでトータルで40匹くらい育てましたが、半分くらいは助からなかったです……。僕が拾う子たちは哺乳瓶をくわえられるかどうかくらいで、ほんまにちっちゃくて。病院へ連れて行っても「どうすることもできない」と言われてばかりで。

中村先生

大変でしたね。ミルクボランティアなどもあるくらい、子猫を育てるのは本当に手がかかることです。

亜生さん

最初はきつかったですね。ミルクあげて、ネタあわせて、ミルクあげて、舞台出て、みたいな生活をずっとしてたんです。舞台に出る10分前に育ててる子が亡くなったりすると、どんな感情で漫才をやっていいかもわからなくて。だから、めちゃくちゃ勉強しました。僕がちゃんとしてたら死ななかったのかもしれないと思って。

(写真Twitterより)「奇跡の全員集合」

中村先生

そういうお話に亜生さんの人柄が出てますよね。最初に僕のところへ来られたときも、飼っている動物というよりは「仲間を連れてきた」という雰囲気だったので、よく覚えています。

亜生さん

ペットとしては見てない。気持ちはわからへんけど、一緒に住んでるしゃべらないヤツら、仲間ですね(笑)。

中村先生

距離感がちょうどいいですね。今は5匹の猫ちゃんたちと暮らしているそうですが、どんな関係性ですか。

亜生さん

僕が帰ったときに、わーっと寄ってくるなんてことはまったくないです(泣)。寂しすぎて、「あなたたちを助けたのは僕ですよ。僕がいなかったら助かってないですよー」と独り言みたいに声をかけちゃってます(笑)。

中村先生

なかなか切ないつぶやきですね(笑)。でも、猫ちゃんはオーナーさんとある程度の距離感を保って過ごす子も多いですよね。

亜生さん

そうなんです。僕もその距離感がちょうどいいというか。ごはん以外は頼ってこない感じ、「一人でええし」って顔をしてるところが、実は好きですね。

(写真Twitterより)2022年元旦に、亜生さんのTwitterに登場した助六以外の4匹。「助六以外は機嫌いいです!!」と亜生さんもコメント

 
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